サーバー移転・ドメイン移管・ドメイン譲渡の違いについて

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ネット上でたびたび「ドメイン移管」や「サーバー移転」の言葉を混同している人が多いように見受けられるので、「ドメイン譲渡」と合わせてそれぞれ正しい意味を記載します。

サーバー移転とは

「ドメインを運用中のサーバーを別のサーバー上に変更する手続き」のことをサーバー移転といいます。サーバー上のデータを移転先サーバー上にも設置してから、ネームサーバーの変更やDNSレコードの変更を行うといった流れになります。

ネームサーバーの変更、DNSレコードの変更後、実際に変更が反映されるまでにはしばらく時間を要するので注意が必要です。DNSレコードのTTL(Time to live を設定可能であるならば、「サーバー移転作業中は一時的に86400(24時間)→3600(1時間)に変更する」といった工夫をすると良いです。

後述する「ドメイン移管」と「サーバー移転」の内容を混同し「サーバー移管」と表現してしまう人がいます。この表現は認識齟齬を助長してしまいます。

どちらも行う場合は「ドメイン移管」と「サーバー移転」の両方と明確に区別した上での表現を心がけましょう。

ドメイン移管とは

「ドメインを契約しているサービス・管理会社を変更する手続き」のことをドメイン移管といいます。この管理会社の事をレジストラもしくは指定事業者とよび、「GMOインターネット株式会社」「さくらインターネット株式会社」等にあたります。

ドメイン移管が完了すると、例えば「お名前.comでドメイン契約料金を支払っている状態」から、「別のレンタルサーバーサービスの会社(エックスサーバー等)等でドメイン契約料金を支払いする状態」へ変更となり、ドメイン利用料金の支払先、支払い料金が切り替わります。

まれに、「ドメイン移管手続き完了」により「サーバー間でデータの移転が完了した」と勘違いし、移転元のサーバー上から運用中のサイトデータ等を削除してしまうといった間違いを起こす人がいるようです。「別のサーバーでドメインのサイトを運用したい」「ドメインの契約先は変更しない」といった場合は「ドメイン移管」の手続きは不要であり、その場合は先述した「サーバー移転」のみを行うこととなります。

【注意点】あくまで契約内容(ドメインの契約先)を変更するのみです。ドメインの運用状況には影響が無く、引き続き同一サーバー上で運用されている状態が継続します。(該当ドメインに対して実施済のDNSレコードやネームサーバーの設定は、そのまま維持されます)

ドメイン契約を取り扱っている各会社やドメインの種別によって、ドメイン移管の手続きは異なってきます。移管元サービス会社と移管先サービス会社の両方で手続きが必要となっており、その手続きは面倒です。

ですので、少しでも曖昧と感じる不安な点があれば手順の詳細を契約中サービスの問い合わせ窓口へ充分に確認しましょう(ドメイン乗っ取り等のリスクを回避するために、手続きが複雑になっているのであろうと推測されます)。

ドメイン譲渡とは

「ドメインを取得・契約している利用者(契約ユーザー)を変更する手続き」のことを、ドメイン譲渡といいます。

ドメインを契約している会社によって差異がありますが、基本的に手続きは面倒なので注意が必要です。

【注意点】

法人のホームページ担当者が外部の業者へ委託する場合でも、ドメインの取得・契約は利用する自らの契約名義で行うこと

自身の経験上、某レンタルサーバー会社でドメイン譲渡の手続きを行おうとした際、書面での手続きとして印鑑証明書を求められるケースがありました。

その時のやり取りから一番面倒になる可能性が高いのは、以下のケースです。

  • 法人のホームページ作成、運用を外部委託業者等が代行している
  • ドメインを実際に利用している法人名義での取得・契約ではなく、ホームページ作成運用の代行者や法人内の担当者個人名義で取得・契約している

上記のような状況で法人側へドメイン譲渡を行うといった場合は、最悪法人登記している企業の印鑑証明書が必要になると推測されます。

「外部委託業者がドメイン契約更新を忘れ、ドメインを失効してしまう」といった最悪のケースを避ける意味でも、ドメイン取得・契約時には始めから利用者(利用法人)自身が直接契約することを強くお勧めします。

ドメイン契約・管理についてのおすすめ

ドメイン契約先サービスが多方面に及んでいると、どこでドメイン契約中であるのか把握したり、契約更新を忘れずに行うといった面で煩雑になりがちです。

最初はサーバーとドメインを同一のサービスで契約していたとしても、サーバー移転を行うケースはよくあります。その結果、サーバーとドメインの契約先が別々になるといった状況になります。それらを繰り返すことで、さらに混乱してきます。

たびたびドメイン取得割引サービスなどが各社で行われていることがありますが、ドメイン1つあたり毎年1,000円〜1,500円程度の差でしかない場合がほとんどです。

このことからブログ管理人としては、すべてのドメイン契約は最初から代表的なドメイン管理会社へまとめておくことをお勧めします。

ドメインの取扱種類が非常に多く、ドメイン利用料金もリーズナブルな「ムームードメイン」あるいは「お名前.com」あたりでドメイン取得・契約する形が良いです。

なお、注意点がいくつかあります。

ドメインのWhois情報に関しては、co.jpドメインなど一部のJPドメインを除き、代理公開情報があらかじめ設定されます。ですが一部のドメインでは、一度代理公開の設定を解除した後も再度代理公開情報の設定に戻したいといった場合、別途費用が必要となることがあるようです。

基本的にWhois情報は代理公開情報のままでドメイン運用しましょう。

Whois情報の変更のみならず、このような「ドメインが持つ情報になんらかの変更を行う」となった際に手数料に相当する費用が必要となることがあります。その点は注意が必要です。

参考(外部リンク)

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